10金(K10)ネックレスは錆びるのか。何十年ものを見てきたネックレスチェーン修理店アクセサリーマリコの答え

10金(K10)ネックレスは錆びる?何十年ものを見てきた修理店の答え

K10 Necklace

2022年7月24日 公開/2026年10月10日 更新

10金(K10)のネックレスは
錆びる?

10金のネックレスは錆びるのか。これから買おうと思っているけれど心配、あるいは今持っているものが変色してきた気がする。そうした方に向けた記事です。

この記事は、ネックレスチェーンの修理・切り売りのマリコ 太田が書いています。マリコは百貨店の中で40年近く営業しているネックレスチェーンの専門店です。切り売りで新しくお作りするだけでなく、他店でお求めになった品物の修理を毎日お預かりしています。

ですので、ここに書くことは成分表から導いた一般論ではありません。実際に持ち込まれた10金のネックレスが、何年使うとどうなっていたか。店頭で見てきたことをそのままお伝えします。

10金(K10)の小豆チェーンのネックレスを着用した首元。マリコで1cm単位の切り売りで制作した40cm

10金(K10)の小豆チェーン。線幅0.85mmで、一般にブランドが使うチェーンより少ししっかりした太さです。

Answer

結論:10金が数年で錆びることは、
ほぼありません

先に結論からお伝えします。10金(K10)のネックレスが、数年で錆びたり変色したりすることは、ほぼありません。

マリコには他店でお求めになった品物が毎日のように持ち込まれます。そのなかで、数年お使いになった10金のネックレスが変色していた、というケースを私たちは見ていません。

10金のホワイトゴールドについても同じです。マリコが10金ホワイトゴールドの取り扱いを始めてから3年以上が経ちますが、変色のご相談は今のところ1件もありません。イエローゴールドでもホワイトゴールドでも、数年で色が変わってしまうということは、まず起こらないとお考えいただいて大丈夫です。

ひとつ補足しますと、国産の10金は、どこのメーカーのものであっても品質に大きな相違がありません。ですのでこれは、マリコの商品に限った話ではなく、国産のK10全般に当てはまる話としてお伝えできます。

10金のネックレスは、数年で錆びたり変色したりはしません。

After Decades

では、何十年も使うと
どうなるのか

とはいえ、何十年もお使いになったものには、やはり変化が出ます。ただ、その変化は多くの方が想像される「錆び」とは違うところに現れます。店頭で実際に見てきたのは、次の3つです。

01

しなやかさが失われる

長く使われたチェーンは、新しいものに比べて動きが硬くなっています。手に取っても、流れるような落ち方をしません。コマとコマがこすれ合ってきた結果で、見た目より先に手触りに出ます。

02

表面の色がくすむ

真っ黒になるのではなく、全体の艶が落ちて、ぼんやりとした印象になります。「錆びた」というより「くすんだ」という表現のほうが近い変化です。

03

金具が開閉しづらくなる

これが一番多く、一番お困りになる部分です。留め金のバネが弱くなって、きちんと閉まらない。あるいは爪が開きにくい。チェーン本体はまだ使えるのに、金具だけが先に寿命を迎えているケースがよくあります。

つまり、10金のネックレスで先に来るのは、色ではなくチェーンの動きと留め具です。錆びるかどうかを心配されるより、長く使うなら金具のことを知っておいていただくほうが、実際の役に立ちます。

Clasp

ただし「留め具のバネ」は
本当に錆びます

ひとつだけ、文字通り「錆びる」が当てはまる場所があります。留め金のバネです。

留め金のバネなどは、水につけたまま放置すると錆の原因になります。チェーン本体はほとんど変化しなくても、留め金の内側には水が残りやすく、そこだけが傷んでいきます。前の章で「金具が先に寿命を迎える」と書いたのは、これが理由のひとつです。

そしてこれは、10金に限った話ではありません。18金でもプラチナでも同じです。素材の格が上がれば水に強くなる、ということはありません。どの素材であっても、水につけないほうが望ましいです。

チェーンより先に、留め金の内側が傷みます。
水に濡れたまま放置しないでください。

Why

なぜ「10金は錆びる」と
言われるのか

ここまで読まれて、「でも10金は錆びると書いてあるサイトが多いけれど」と思われた方もいらっしゃると思います。その理由は、素材の成分にあります。10金と18金では、金以外に含まれる金属の割合が違います。

金 銀 銅 亜鉛
18金イエローゴールド 75% 15% 10% —
10金イエローゴールド 41.7% 10.06% 40.24% 8%

一般的な成分割合です。誤差もありますので参考までにご覧ください。

酸化しやすいのは銅や亜鉛です。10金は18金に比べて銅の割合がかなり多いため、理論上は酸化しやすいということになります。各社が「10金は錆びやすい」と書くのは、この成分表を根拠にしています。

ただ、理論と、実際に店頭で見ていることは違います。

繰り返しになりますが、他店でお求めになった品物を含めて、数年で変色した10金のネックレスを私たちは見ていません。日常的な使い方をしている限り、成分表から想像されるほどのことは起きない。これが、40年近くチェーンだけを見てきた店の実感です。

Everyday

10金のネックレスは
つけっぱなしでいい?

よくいただくご質問です。お答えとしては、10金でも18金でもプラチナでも、基本は外していただくことをおすすめしています。

メッキではありませんので、簡単に変色することはありません。ただ、お風呂やシャワーを浴びたあとそのまま放置しておくと、表面が曇ったような、くすんだ感じになることがあります。

そして前の章の通り、留め金のバネは水に弱いです。つけっぱなしで一番先に傷むのは、チェーンではなく金具のほうです。

「絶対に外してください」という話ではありません。ただ、長くきれいに使っていただくなら、お休みになるときや水を使うときには外していただくのが確実です。

Water

お風呂・シャワーは
どうすれば

外していただくのが一番です。

どうしても着けたまま入られた場合は、そのまま放置せず、乾いた布で水気を拭き取ってください。水が残ったままになることが、くすみと金具の錆びの原因になります。

温泉・サウナ・プール・海については、マリコでは本来の目的以外のご使用はお控えいただくようご案内しています。

覚えていただきたいのは1つだけ

濡れたまま放置しない。これだけで、くすみと留め金の錆びはほとんど防げます。

Care

お手入れは、乾いた布の
からぶきで足ります

特別なことは必要ありません。メガネ拭きなどの乾いた布でからぶきしていただければ、それほど問題はありません。

汗や汚れが気になるときは、中性洗剤を少量しみ込ませた布、または霧吹きで水をしみ込ませた布で拭き取り、水気が残らないように仕上げてください。

やってはいけないこともお伝えしておきます。

避けていただきたいこと 理由
水洗い 金具の内側に水が残り、錆び・変色の原因になります
超音波洗浄機 同じく、水気がチェーンの中に残ります
研磨剤入りのクロス 表面を削ってしまいます
漂白剤 素材を傷めます

香水や化粧品は、つけたあとにアクセサリーを着用していただくのがおすすめです。直接かかると変色や劣化の原因になります。

If It Happens

もし変色や緑青が
出てしまったら

ほとんど起こらないこととはいえ、万が一、緑青やサビのようなものが出てしまった場合は、有償でのお直しとなります。状態によって対応が変わりますので、一度ご相談ください。

実物を拝見しないと、拭いて戻るものなのか、お直しが必要なものなのかの判断ができません。店頭にお持ちいただくか、LINEで写真をお送りいただければ、おおよその見立てをお伝えできます。

K10 or 10K

「K10」と「10K」は
別物です

あまり知られていませんが、大事な話なので書いておきます。

K10

国産品に使われる表記

日本の国産品に使われる表記です。金の含有量が正確に管理されています。マリコが使っているのは国産のK10のみで、日本最大手クラスのメーカーから仕入れています。

10K

海外製品に多い表記

海外製品に多い表記です。金がほとんど含まれていないケースも確認されています。数字が先に来る「10K」「18K」という刻印は海外製とお考えください。

この違いは、お手入れの話だけでなく修理できるかどうかにも直結します。海外製のチェーンは、ろう付け(熱で溶接してつなぐ修理)をお受けできない場合があります。お手元の品物の刻印を、一度ご覧になってみてください。

Repair

何十年か経って、
動きが悪くなってきたら

最初の章でお伝えした通り、10金のネックレスで先に来るのは色ではなく、チェーンの動きと留め具です。

金具だけなら交換できます

留め金が閉まらない、開きにくいという場合、金具の交換で直ります。チェーン本体はそのままお使いいただけます。マリコでは店頭でその場で交換できます。

百貨店内のアクセサリーマリコ店頭で、職人がネックレスチェーンの修理作業をしている様子

店頭に製作スタッフが常駐しているので、多くの修理がその場で終わります。

チェーンが切れてしまった場合

ここは正直にお伝えしたいことがあります。チェーンが切れたということは、切れていない部分にも同じだけのダメージが加わっています。見た目には問題がなくても、別の場所が次に切れる可能性は高いです。

実際に、こういうことがありました。お預かりしたチェーンに丸カンを通そうとしたところ、見た目は問題なく、太さも十分だったにもかかわらず、コマがぼろっと崩れるように切れてしまったのです。内部が劣化していました。

ですのでマリコでは、修理をお受けする前にコマをひとつ使って強度を確認させていただいています。強度が弱い場合は修理をお受けせず、チェーンの交換をご提案しています。その場しのぎで直しても、またすぐ切れてしまうからです。何度もろう付けを重ねているチェーンなら、切れにくいものに作り替えたほうが、長い目で見てお得なことが多いです。

チェーンの種類によって、直し方が変わります

01

丸カンを通せる隙間があるもの

その場で接続できます。最短15分、即日お渡しです。

02

ベネチアン・スネーク・ボール

構造上、丸カンを通す隙間がありません。10金・18金・プラチナならろう付けで対応しますが、2〜3週間お預かりになります。

03

幅0.8mm未満の極細

丸カンが通らないため、ろう付けが前提になります。

ベネチアン・小豆・喜平など種類の違うネックレスチェーンを並べた写真。構造によって修理方法が変わる

チェーンは種類によって構造が違います。丸カンを通す隙間があるかどうかで、直し方が変わります。

お手元の品物がどれに当たるかは、拝見すればすぐにお答えできます。

長く使えるものだからこそ、はじめから自分に合う長さでお作りすることもできます。

アクセサリーマリコ店頭のチェーンのロール。ここから1cm単位で必要な長さだけカットして制作する

Chain Cut

チェーンの切り売り

1cm単位からお好みの長さでカットし、ネックレスに加工します。ペンダントトップだけお持ちいただければ、その場でお作りします。

10金(K10YG)1cm 495円から(税込)

チェーンの切り売りについて ›

※チェーン代のほかに留め具代がかかります。仕上がりの長さと留め具の種類で変わりますので、店頭でお見積もりをお出しします。加工費(カット・金具の取り付け)はいただきません。

FAQ

よくあるご質問

10金(K10)のネックレスは錆びますか。

数年で錆びたり変色したりすることは、ほぼありません。他店でお求めの品物も含めて日々拝見していますが、数年で変色していたケースは見ていません。何十年もお使いのものは、色よりも先にチェーンの動きや留め具のほうに変化が出ます。

10金のネックレスはつけっぱなしでも大丈夫ですか。

基本は外していただくことをおすすめしています。10金でも18金でもプラチナでも同じです。簡単に変色はしませんが、水に濡れたまま放置すると表面がくすんだり、留め金のバネが錆びる原因になります。

10金のネックレスでお風呂に入っても大丈夫ですか。

外していただくのが一番です。着けたまま入られた場合は、そのまま放置せず、乾いた布で水気を拭き取ってください。水が残ったままになることが、くすみと金具の錆びの原因になります。

10金のホワイトゴールドは変色しやすいですか。

マリコで10金ホワイトゴールドの取り扱いを始めて3年以上になりますが、変色のご相談は1件もありません。マリコのK10ホワイトゴールドは、すべてニッケルフリーのロジウムコーティングを施しています。イエローゴールドと同じく、数年で色が変わることはまずありません。

10金のネックレスが黒ずんでしまいました。直りますか。

状態によります。乾いた布で拭いて戻るものもあれば、お直しが必要なものもあります。緑青やサビのようなものが出てしまっている場合は有償でのお直しとなりますので、一度ご相談ください。実物を拝見するか、LINEで写真をお送りいただければ見立てをお伝えできます。

10金は18金より錆びやすいのではないですか。

成分だけを見れば、10金のほうが銅を多く含むため理論上は酸化しやすいことになります。ただ実際には、日常的な使い方をしている限り、成分表から想像されるほどのことは起きていません。

金具が閉まらなくなりました。チェーンごと買い替えですか。

金具だけの交換で直ることがほとんどです。チェーン本体はそのままお使いいただけます。マリコでは店頭でその場で交換できます。

「K10」と「10K」は何が違うのですか。

K10は日本の国産品に使われる表記で、金の含有量が正確に管理されています。10Kは海外製品に多い表記で、金がほとんど含まれていないケースも確認されています。海外製のチェーンはろう付け修理をお受けできない場合がありますので、刻印をご確認ください。

Summary

まとめ

10金(K10)のネックレスは、数年で錆びたり変色したりすることはほぼありません。イエローゴールドでもホワイトゴールドでも同じです。

何十年もお使いになると、チェーンのしなやかさが落ち、表面がくすみ、金具が開閉しづらくなってきます。先に来るのは色ではなく、チェーンの動きと留め具のほうです。

そして唯一、水に弱いのが留め金のバネです。10金に限らず18金でもプラチナでも、水に濡れたまま放置しないでください。お手入れは、メガネ拭きなどの乾いた布でからぶきしていただければ十分です。

気になることがあれば、お手元の品物を拝見してお答えします。他店でお求めになったものでも構いません。

百貨店のアクセサリーマリコ店頭で、スタッフがネックレスチェーンの状態を確認している様子

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